【感想】ペルソナ5舞台『PERSONA5 the Stage』

2019年4月18日『大乱闘スマッシュブラザーズSP(スマブラSP)』にATLUS社からのDLCとして、ペルソナ5(P5)より『ジョーカー』がファイターで参戦した。

その頃の僕は全くペルソナ5を知らず、スマブラで少しジョーカーを使って遊ぶくらいだった。

しかし今はペルソナ5のストーリーの面白さにハマり、Amazonプライムビデオでアニメ版も観た。

そして最近、舞台鑑賞を始めた僕は、ペルソナ5の舞台があることを知る。

観てみたらとても良い内容だったので、感想を本記事に書いた。

注意

※ストーリーのネタバレを含みます。

 

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入場〜開演

9割以上女性だった気がする。男性が逆に目立つ。

ペルソナ5のファンもいれば、出演俳優の方々のファンもいる感じ。

ステージのセットを見ると、渋谷の街並みが描かれている箱型の台が5台。

中央の台はスモークが出る仕掛けがあり、中央両側の台は階段付き。

その奥側にも段々のステージがあり、ピラミッドのように中央が一番高い台となっている。

陰ナレはモルガナの声。

 

感想

第一幕

第一幕:プロローグ〜竜司ペルソナ覚醒直前

まず、プロローグ。

ジョーカーが颯爽と現れてのアクションシーンは、興奮して鳥肌が立った。

マジでカッコいい……

受け身がうますぎる。あのジョーカー、スマブラSPで受け身をミスしなさそう。

 

プロローグだけでなく、主人公が『純喫茶ルブラン』に初めて来たときのシーンや学校に行こうとするも『イセカイナビ』の力で竜司とともにカモシダパレスに迷い込むシーン、そしてペルソナ覚醒シーン……などなど、ストーリーに関わるシーンを、原作に忠実かつ丁寧に再現。

「ここまで再現するか……」と。公演時間の関係で、結構カットすると思っていた。

舞台化のために、削ぎ落としているシーンのほうが少ないのでは?

ゲームのストーリー部分を抜き出してみたら、漫画・アニメ原作の2.5次元ミュージカルより省略する部分が少ないと判断して、忠実な原作再現にこだわってみたのかな?

さらに、そこに舞台でのダンス・歌が何の違和感もなく融合されている。

 

また、箱型の台の使われかたが自然。

中央と端の台がモニターとなって敵が映し出されたり、パレスに入ったときに中央の隣の台が動く演出がとてもわかりやすい。

 

鴨志田と校長のアドリブシーンは、舞台ならではの見所。

公演ごとに、あいうえお作文やなぞかけなどを披露し、観客の笑いを誘った。

2人の間にスタンドマイクが見えた気がした(笑)

 

ジョーカーのペルソナ覚醒はゲームと同様に、エモーショナル。

何回観ても、めっちゃ興奮する。

 

第一幕の最後は2回目のパレス潜入でシャドウ鴨志田率いる敵に襲われ、竜司が叫んだところで終わり。

 

第二幕

第二幕:竜司ペルソナ覚醒〜鴨志田改心後の打ち上げ

第二幕は竜司のペルソナ覚醒から。

竜司のペルソナ覚醒も観ててスカッとする。

その後の牛丼屋の主人公と竜司の絡みは原作でもある場面だが、途中からアドリブパートに切り替わる。

鴨志田と校長と同様に、つい笑ってしまう掛け合い。2人の息が合っている。

鴨志田と校長がお笑い芸人のネタっぽいのに対して、主人公と竜司は男子学生同士の日常のしょーもないふざけあいみたいな感じで、笑いのテイストが違うところも良い。

 

その後は杏ちゃんの葛藤が中心に描かれており、精神的に追い詰められた親友の志帆の飛び降りが起きてしまう。

芝居としては、その直後の竜司と杏ちゃんの口論がめちゃくちゃ良い。

竜司のキレ方は男子高校生にいそうだし、それに引き下がらない杏ちゃんの言い方も良い。

その場を後にする杏ちゃんの歩き方も怒った女性という感じ。

 

シャドウ鴨志田と怪盗団の戦闘シーンは、スクリーンや兵士を使い壮大に描かれていた。

この舞台のクライマックスにふさわしく、ダウンからの総攻撃やペルソナを総動員しての戦闘は、今までとの戦闘よりもさらに迫力があり興奮せずにはいられない。

そこからの杏ちゃんが鴨志田にトドメを刺さなかったシーンは胸に込み上げるものがあった。

アン殿は優しいな……

 

出演者の感想

主要なキャストに関する感想をそれぞれ書いてみた。

主人公/ジョーカー (猪野 広樹さん)

原作のゲームでプレイヤーの分身となる主人公のセリフは、ほぼ無いに等しい。

主人公の名前は決まっておらず、ファンの応募で公演毎に変わった。名前は注射を持った警察の取り調べのときにスクリーンに映し出される。できるだけ原作に寄せようとする工夫がみられた。

どのような感じで演じるのかと思って観ていると、アニメ版の「口数が少ないが、ノリは良く、たまにボケる」に近いかな。アドリブでさりげなくボケるの笑ってしまう。オタカラを元手に打ち上げをする前のガッツポーズも好き(笑)

前科が付いて厄介者にされ、転校先の秀尽学園高校でもオドオドしながら、孤独を味わっている姿は、哀愁を感じさせた。

 

ジョーカーのアクションシーンのカッコよさは必見。

原作ファンはジョーカーのアクションシーンを観るだけで、チケット代の元が取れる。

軽やかな身のこなし、戦闘時の短剣や銃を使う姿はまるで戦隊モノを観ているかのよう。

魅せ方がうますぎて、原作やスマブラSPのジョーカーと同じくらいカッコいい。

また、シャドウ鴨志田戦終盤の

「ペルソナァ!!」

の迫力は凄まじかった。本当に敵と対峙しているようで素晴らしい。

” MkLeo!! beat Tweek!! 2019 EVO CHAMPION!!!!! ”

(スマブラSPの海外大会の実況のモノマネ)って感じで、めっちゃ興奮した。

スマブラSPをやってない方は、わかりづらい表現で申し訳ないが、スポーツ実況に似た興奮を表現している。(元ネタはこちら)

補足

MkLeo:世界ランキング1位のスマブラSPプレイヤー

ジョーカーは配信当初、スマブラSPのファイターとして評価が低かったが、彼のみがジョーカーのポテンシャルを見抜き、DL直後の大会から使用。

ショーカーを使い始めた最初こそ振るわなかったが、それ以降は次々と大型の海外大会優勝を成し遂げ続けている。

 

坂本 竜司/スカル (塩田 康平さん)

この舞台を観て、一番キャラクターへの印象が変わったのが竜司。

まず、初めてパレスに入ったときにシャドウ鴨志田に脚を痛めつけられて、脚を引きずりながら逃げる芝居がうますぎる。

さらに、原作の竜司のようにキレやすいが「考えるより先に行動する」感じが竜司そのもの。

それだけではなく、カッコよさは原作を超えていると思う。

終盤のラップが超カッコいい。竜司にラップさせようとした人、天才では!?

「竜司がラップしたら、こんな感じなのかな?」というイメージ再現に加えて、さらにカッコよさをブラスする。優勝!!!!!

僕は原作の竜司が正直あまり好きではなかったけど、この舞台を通して良いイメージになったので「P5Sでは操作してみようかな」ってなってる。

 

高巻 杏/パンサー (御寺ゆきさん)

いい子だな・・・

あの健気な心配り・・・

しかも、願いのために危険も顧みない、いじらしさ・・・

友達思いで、おまけに美人・・・なんて子なんだ。

ワガハイ、すっかり心を奪われちまったぜ・・・

ー モルガナ

ワガハイも心を奪われてしまったぜ……(照)

これは、原作にもある杏のペルソナが覚醒して少し後のモルガナのセリフ。

(このセリフがあったのが、個人的に結構嬉しい。)

2.5次元の杏ちゃんも、こんな感じ。

 

まず、アクションがすごく良かった。

剣を使ったアクションはもちろん、ムチを敵の剣に引っかけたり、長さを調節しながら敵を捌いたりするところもカッコいい!!

難しそうだけど、全くそれを感じさせないのが凄いし、トリッキーで見応えがあった。

 

御寺ゆきさんの杏ちゃんの芝居で特に良かったところは、以下の通り。

・杏ちゃんが初めてパレスに入ってしまう前の竜司との口論

・ペルソナ覚醒直後の「私、あんたなんかが好きにできるほど、お安い女じゃないから!!」

・改心して現実世界の学校の体育館で謝罪しようとするも、裏に連れていかれそうになる鴨志田に対して諭す場面

シリアスなシーンが多く、険しい表情が中心だったけど、最後に打ち上げでケーキを幸せそうに食べるシーンは、明るい杏ちゃんに戻ってきている感も良かったな……

「高巻 杏ちゃん(御寺ゆきさん)かわいい……」以外の感情が欠落した。

あとは回を追うごとに芝居も歌も結構良くなっていた。

まさに「昨日より今日」「今日より明日」を体現していた。

 

杏ちゃんの美しくてかわいいビジュアルだけでなく、サバサバしているところやしゃべり方の再現度も高くて嬉しい。

高巻 杏ちゃんは実際にいたぞ!!

アン殿〜(モルガナのモノマネ)

 

僕はペルソナ5で杏ちゃんが一番好き。

杏ちゃんを演じた女優さんが御寺ゆきさんで本当に良かった……

今作はシリアスなシーンが多かったが、次回作はいろんな表情の杏ちゃんを観れるので、もう今から楽しみ!!

 

12月20日は、杏ちゃんを演じている御寺ゆきさんの誕生日ということで、バースデーサプライズ!!

たくさんの方々に祝ってもらえた誕生日は、きっと思い出深い日になったのではないだろうか。

出演者挨拶で話しているときの印象は、シリアスな演技や激しいアクションシーンとは真逆。

着ぐるみのモルガナに「暑そう」と言ったり、誕生日当日の抱負を語るときに言葉があまりまとまってなかったりなど、どこか抜けている感じがあるけど、かわいい。

御寺ゆきさんのTwitterをフォローすると、女優やモデルだけでなく、普段はマジシャンの仕事もされていて、普段は六本木の『MAGIC TOKYO O』というマジックバーでマジックショーをされていることを知った。

僕が通っているバーレスク東京の隣の建物にあるみたい。来年絶対行く。

 

というか、僕の心も盗まれていったっぽい……

 

モルガナ

ペルソナ5の舞台化で気になっていたことが「どうやってモルガナが出演するのか?」である。

黒子が後ろで操る人形劇みたいな感じを想像していたら……まさかの着ぐるみ。デカい。

檻に囚われているデカいモルガナに「マジか……」と思っていたが、動きがかわいい。

ゆるキャラ感覚で見守るのが、正解っぽい。

心の怪盗団とともに踊るモルガナも見どころの1つ。

現実世界ではスクリーンに登場する。

シャドウ鴨志田戦の王冠(オタカラ)への攻撃で「モルガナ、お前が行くのか!?(ゲームでは竜司を選んでも正解)」と思ったら、スクリーンに映ったモルガナが王冠に向かって飛んでいった。

1つ1つの挙動が気になるキャラクターになっていて良かったと思う。

 

鴨志田 卓 (髙木 俊さん)

原作では最低なイメージの鴨志田だが、舞台の鴨志田は極悪なイメージを守りつつ、ところどころに笑いを挟んできて、おもしろかった。

校長との絡みは笑うことしかできなかったし、カモシダパレスで観客を巻き込んでの「鴨志田様、バンザーイ!!」も舞台ならではの一体感があって、その前の観客への煽りを含めて歌手のライブみたいだった(笑)

シャドウ鴨志田の腹筋がシックスパックに割れていて、カッコ良い。

役作り、完璧すぎるでしょ……

おもしろくて、体つきもカッコいいから、心の怪盗団のキャストの方々が終演後に「憎みたいのに憎めない」と語っていたの、僕もわかる。

 

三島 由輝 (糠信 泰州さん)

主人公と竜司に鴨志田の体罰を問われたときの「ほっといてほしい」感じがすごくリアルで良い。

また主人公が怪盗団だと気づき、怪盗お願いチャンネルを作ったことを報告するテンションも好き。

自分ではどうにも出来なかったことを解決したヒーローが身近にいると知ったら、ああいうテンションになると思う。

 

鈴井 志保 (早乙女 ゆうさん)

大人しくて真面目そうな雰囲気が出ていて「鈴井さんだ……」となった。

杏ちゃんを思いやりながらも、鴨志田の呼び出しに怯える心理描写がすごく良かった。

 

川上 貞代 (南 沙羽さん)

「実際にこんな先生いたら、好きになる生徒が絶対いるでしょ」と思うくらい先生がかわいい。

主人公と佐倉惣治郎が挨拶に行った時の気怠そうで面倒ごとに巻き込まれたくなさそうな感じが良かった。

次回作では『べっきぃ』も見たいけど、怪盗団以外のキャラのイベントあるのかな……

『鴨志田の認知上の高巻 杏(アン姫)』も演じており、鴨志田と同様にスタイルが良いと思ったら、グラビアアイドルもされていることを知った。

 

校長(山岸 拓生さん)

原作ほどアゴの肉は足りなかったが、ことなかれ主義の校長がしっかり演じられていた。

(アゴの肉が足りない話は、12月20日の出演者挨拶だった気がする。)

鴨志田との絡みでのなぞかけは「テーマ:鴨志田だけで、よく何通りもネタが思いつくな……」と思いながら観ていた。単純に笑えるものや解説はいるけど「お〜」と観客を唸らせるネタもあった。

 

喜多川 祐介 (小南 光司さん)

鴨志田編までの公演だったため、オープニングと最後の次回予告のみ登場。

少ない出演時間ながら、変人で美を追求し続けるキャラの片鱗を見せていた。

フォックスの姿、めっちゃカッコ良い。

脚が長すぎる……

舞台の次回作で、楽屋ではなく舞台で生き生きとしている姿を観たい。

 

斑目 一流斎(高松 潤さん)

斑目編がなかったので、祐介と同様に出番が少なかったが、キャストの高松さんは注射を持った警官と秀尽学園高校の教師役も演じており、どちらも原作に忠実。

次回作でどのような顔を見せるのか注目したい。

 

明智 吾郎 (佐々木 喜英さん)

見た目・喋り方どちらも再現度が高すぎる。僕はゲーム映像を見ていたのか?

鴨志田編までだと、女の子に大人気の王子様キャラ感が強いが、千秋楽のコメントでは怪盗団に「屋根裏のゴミ」と発言し、明智の裏の顔を垣間見せた。

斑目編以降も少しずつ顔を出しつつ、怪盗団と絡むシーンが増えてくるので、舞台の次回作以降も注目して観たいキャラ。

 

新島 冴 (茉莉邑 薫さん)

明智と同様に冴も原作から、そのまま飛び出してきたかと思うようなクオリティ。

特に仕草は新島 冴そのまんまでしかなかった。

舞台の次回作以降、特にストーリー後半での芝居がめっちゃ観たい。

 

獅童 正義 (菅原 健志さん)

主人公の回想と怪盗団が打ち上げに行ったホテルのエレベーター前に登場。

声が獅童と全く同じにしか聞こえなかった。特に「失せろガキ」の言い方は似すぎ。

 

全体を通しての雑感

想像以上に原作に忠実なストーリーで、セリフも原作と同じ箇所が多く、かつ丁寧に描かれている。

ペルソナ覚醒はどのキャラも興奮したし、アクションシーンもワクワクする出来で大満足の内容だった。

 

また、僕の中でペルソナ5はアクションや攻略のイメージの方が強く、人間ドラマの方はなんとなく観ていたが、舞台で俳優さんの方々が演じる『ペルソナ5』を観たことで、『ペルソナ5』って人間ドラマの方も結構リアルに作られているなと再認識。

僕が高校生のときに、鴨志田のキャラクターに近い体育教師がいたし、その体育教師を取り巻く環境も良く似ていた。改めて『ペルソナ5』原作のクオリティに脱帽。

 

1つ不満は、初見のときに「喜多川 祐介と斑目 一流斎も出るから、斑目編もやるのかな?」と思いながら観ていると「この時間の使い方、鴨志田編しか終わらん()」と勘付き、結局そうなったこと。(このあたりは大人の事情とかが絡んでそうなので、これ以上書かないけど。)

出演者挨拶のあとに、次回予告で斑目編と初めてのメメントス潜入、フォックス登場、そして新島 真の後ろ姿などのシーンがあった。真も出るなら、金城編まで?

次の斑目編は次回作で確定したけど、それだけでなく、全てのストーリーをやってほしい。

できれば主要キャストは変えずに。

しかし1公演でプロローグ〜鴨志田 編となると、2学期までに残り7つのパレスが残っており「全部舞台化できるのか?」という疑問がある。

残りのパレス

・斑目 一流斎 編

・金代 潤矢 編

・佐倉 双葉 編

・奥村 邦和 編

・新島 冴 編

・獅童 正義 編

・メメントス最深部

全部舞台化すると、単純に7年もかかる……()

しかし、ペルソナ5のストーリーを全部通さないと、残りの『心の怪盗団』キャラが出られずじまい。新島 冴や明智 吾郎はストーリー後半が特に面白いのに、それもお蔵入り。

それらの芝居が観られないとしたら、もったいないし、残念なことである。

全部やるにしても、主要キャストは途中で変わるんだろうな。これは仕方ないか……

来年『P5S』が発売されるし、ATLUS社のグッズ展開などもまだまだ続きそうなので、斑目編以降も全部舞台をやってほしい。出演者の方々は稽古も含めて、しんどいと思うけど……

 

まとめ

僕は同じ舞台を2回観れば、おおむね満足できる。

しかし『PERSONA5 the Stage』は面白くて、時間があっという間で、何度観ても「最高だ……」と思うステージだった。結局5回も観た。

単純なファンだから、またスマブラでジョーカーを使いたくなってきたし、『P5S』も買ってプレイしたくなってきた。

来年の次回作もまた会場に足を運んで感動し、エモい気持ちになりながら、このブログに感想を書きたい。

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